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Rapha Women's100
〜ヒトは生きるのに必要じゃないことに向上心を燃やす生き物かもしれない〜

EVENT

2014.07.23

7/20(日) 曇り〜晴れ(最後に土砂降り)

今回は縁あって、Rapha Women's100のアテンドライダーとして参加させてもらい、初心者だったころの自分と重ねあわせたりしながら、ほぼ最後尾をフォローしながら走った。

足並みを見ていると、100km 1700m UP がファンライドなタイプ、
チャレンジライドなタイプ、混在していることがすぐに分かる。
参加しようと思った動機はみんなそれぞれなんだろう。

人と一緒に走れる環境がなくて、大勢で走りたかった人。
Raphaのスピリットに共感している人。
参加賞のキャップにつられちゃった人。
ヒルクライムの経験が乏しいのでトライしたかった人。
自分自身にチャレンジしたかった人。

* * *

総勢20名ほどのライダーたちは、前半軽めのアップダウンを繰り返しながらもどんどん標高を下げていくルートを、慣れない高所のスタートに心拍をドキドキさせながら進む。

ほどなく、先頭をひっぱるアテンドライダー千春子について走れる人と、アップダウンの度に少しずつ後退していく人に分かれていく。そうやって足並みが分かってきたところで、2班にわけての走行となった。

私がフォローさせてもらった班は、このライドが彼女らにとって少なからずチャレンジになっている人たちだ。

それでものぼり始めると離れてしまうライダーたちは、ギアを最高に軽くしてもそれ以上回転数を上げられない。
こんな時に、後ろに下がりながらひとりになってしまうのは、本当に切なくて酸っぱい気持ちになるはず。
そう思うと、なんとなく一番後ろについて、うまく言えないけど励ましのつもりの言葉をかけたり、気持ちが切れないようにと一緒について走っていく。

* * *

走り始めて3ヶ月というAさんは、普段はサイクリングのアテンドライダーだが、ほとんど平坦ばかりなのでのぼれるようになりたいと言っていた。走りだしはその標高に心臓が慣れずに苦心していたものの、体が慣れたあとは、この班の前を行くほどにガシガシとのぼった。フラットペダルで。

ブルベもこなすBさんは、当然ブルベルートにも含まれる峠が苦手とのことで、チャレンジを決めたようだった。さすがに距離に対する耐性はあるものの、何度も繰り返すアップダウンで疲れて、どんどんのぼりの速度が落ちてゆく。声を掛けると割と元気が残っていそうなのだが、おそらくペースを上げてのぼるという経験がないのだろう、おしゃべりはできるのに足は回らない。どんどん重く感じてくるペダルをゆっくり回し続ける。

小さなころから貧血持ちで、体育はいつも見学だったというCさんも、フラットペダルでの参加。高原でも走っているようだから、高所やヒルクライムは慣れているようにも見えたが、ハードに頑張ったあとは頭を下げてうずくまらなくては回復できないというウィークポイントを持っている。持病と付き合いながらもサイクリングというスポーツに果敢に挑戦している姿勢には驚かされた。

* * *

思えば私も上り坂や峠がすごく遅かった。きらいじゃないんだけど。
一定のペースでなら進むことはできる。
でも、すごーくどんじりから、歩いてる方が速いんじゃないかってくらいで。
速度を上げたいけど、本当にどこをどうしたらそんなに回転数をあげられるのか、こんな重いペダルを踏みおろせるのか、全く理解できなかった。

いろんな人から、サドルの前に座って足を重力にしたがって下ろすといい、ハンドルバーを掴んで上体を起こすといい、1番軽いギアにしてクルクル回すといい、などのアドバイスを受けた。
どれも少しは私を楽にしてくれたけど、それほどうまく行ってないことは感じていた。

何かもうひとつ、もうひとつ足りてない。

その足りないものに気づいたのは去年、仲間の女性たちと走り始めてからだった。
トレーニングライドと称して、約100km 2000m UP の練習コースを共に走る。
小さな山を越え、1つ目のビッグピークへ向かうも、すでに足もギアもない。
でも、でも一緒に走りたい。ついて行きたい。
そんな気持ちが自分の体を突き動かして、ライドに慣らしていくことができたんだと思う。

もしも、自分は速く走れないから、そんなに乗ったこともないからと、
トライする前から尻込みしているようだったら、一緒に走りたい人と走ってみるといいと思う。
どうしてもこの人について行きたい、共に走る喜びを分かち合いたい、
そんな風に思える相手と。

結局、体を動かすのは自分の意志だけなんだから。

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