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Rapha Gentlemen's Race Shinshu 2013 [part2]

EVENT

2013.09.10

当日の朝は早い。

4時半にかけた全員の目覚ましが、5種類のてんでバラバラのハーモニーを奏でる。
前夜に少し興奮気味に寝床についた私たちは、
浅い寝りから飛び起きてあっという間に着替えをすませた。

朝食は少し無理をお願いして5時からスタート。
みんな黙々とご飯に納豆とたまごを掛けて15分程度の時間でたいらげ、
手にバナナを持って、いざ会場へ。

* * *

Briefing

前日にコースが変更になっているということで、
読み上げてくれるキューシートの変更箇所をチェックする。

天気も良く、なごやかな出発前。
みんな集合写真を撮ったり、エナジーチャージをしたり。

これは前夜に張り替えてもらったSUPACAZのバーテープ。
かなり弾力があって、ちょっとやそっとの衝撃は吸収されてしまいそう。
これが後になって幸いとなるのだが、
雨でぬれるとよりいっそうグリップが増すような感じがした。

* * *

スタートラインに着く。
「目標は?」
「とりあえず完走!」(でもビリはいやw)
さあ、スタート!

順調に快調に進むように見えているのだが、やけに動悸が早い。
そこは八ヶ岳、標高1300m。
アップもなしに駆け出せば、思ったより息がつらいのだ。

ほどなく、じわじわと上っているのが分かる。
平らに見えでも、足を止めたとき惰性で進まない。

後ろからくるチームと抜きつ抜かれつしながら進む。
目印は要所に設置された小さな矢印の看板だけ。
ガーミンの地図データと照らしあわせても、
曲がるのか直進なのか迷うようなルートに出会ったり、
しばらくのんびり平地を進んでいるところへいきなりガツンと上りがきたりする。

登り始めるととたんに空気の薄さを感じて息があがる。
しかし、序盤の私の敵は勾配でも標高でもなかった。

ここでは割愛させていただくが、ある友人はこう言った。
地球はでっかいお手洗い、であると。。。

気を取り直して進むも、厳しくなるばかりのアップダウン。
常に峠の入り口でガクンと速度が落ちてしまう私は、
先に上った仲間に「おまたせ〜」と追いついては下りは先に進むことを繰り返す。

上ったところで、または下ったところで、
あるいはお店や自販機を見つけたところで、
ちょこちょこ休憩を入れて、補給食を食べたり、
ボトルに水分を足したり、この先の道を確認したりする。

みんなの懸念は3箇所あるグラベルだ。

1つ目は、道からキュッと曲がるルートでいきなりやってきた。
草地に少し石が出ている程度の1stグラベルは、まさに序章。
今回5人のうち3人はシクロクロス経験者だが、
ほとんどオンロードしか走らない2人にとってはドキドキだったに違いない。

2つ目は、先を見れば白く霧がかって、いかにもボスキャラというお出迎え。
2ndグラベルの頂上はKOMのひとつになっている。

かなり大きめで尖っている石がごろついているところ、
細かい砂利が雨で耕されて細いタイヤが埋まり込んでしまうところ、
それらを避けようと、もう道ではない部分の背丈ほどある草をかき分けて走っていた。

乗車できる男子に抜かれ、乗車できない男子を抜き、
良さそうな道を選んで右へ左へ進路を変えながら、
4,5m先が見えない霧雨の中を進む。
ときどきホイルが埋まり、降りて自転車を押しあがる。
ちらっと前後を見渡すと、突然ひとりぼっちなことに気づく。
でも、足を止めたらまた自転車を押さなきゃいけなくなる。
怖気づくより、とにかく前にすすまねば。

怖さと寒さに追われて駆け上がったKOMには、先に到着していた仲間と、
チームガリビエの方々が用意してくれた温かいコーヒーや食べ物が
待っていてくれた!

この時のコーヒーのおいしさと言ったら!
一生忘れられない一杯になった。

COFFEE

3つ目は、角は丸いがやや大きめの石ころが敷き詰められた、
ほとんど下りしかないような道。
こんなところでブレーキをかけても石の上を滑るだけだろうと思い、
軽くハンドルに手を乗せてノンストップで滑り降りた。

この後も執拗に繰り返すアップダウンに、
私のガーミンはゴキゲンナナメになったのか、
10kmくらいの間フリーズしてログが取れていなかった。

私はといえば、グラベルでちょっとハイになった直後の
アップダウンは勢いでやっつけられるものの、
しばらく行くと今度は疲労からか足にブレーキがかかる始末。

残り距離も30kmを切った頃だっただろうか、
それまでも雨は降り出していたが、かなりの土砂降りになってきた。
みんな疲れもたまってきているころ、ゴールまであとわずかだけど、
気を抜けない悪天候に恵まれた。

おそらく全員の集中力がかなり高い!
豪雨の中、今まで以上にスピードがあがる。

そしていよいよあと1km。
ちゅなどんがカウントダウンを始めた。

長い1日だった。

晴天からのスタート。
広大なレタス畑。
まだ暑い陽差しを受けた峠越え。
チェックポイントでもらったおにぎり。
休憩してみんなでストレッチ。
湧き上がるトイレ問題。
霧雨のグラベル。
最高のコーヒー。
食べつくした補給食。

ひとりひとりが頑張ったし、みんながいるから頑張れたし、
キツイことも楽しく思えたし、美味しいものは5倍美味しくなった。

それが、あと300m、あと200m、あと100m・・・
もう終わってしまう、、、

ゴールできることが嬉しいはずなのに、
5人揃って完走できるのに、
ケガも事故もトラブルもなく帰ってこれたのに、
キュッとして涙が止まらなかった。

* * *

私の最高に楽しい2013年の夏が終わった。
誘ってくれたちはちゃん、ナツキちゃん、ぬえたん、ちゅなどん、
一緒に走ってくれてありがとう。

Five Continental Coffee は、まだまだ続くっぽいよ♪


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